徳山ダム

院長 辻中まさたけ

ゴールデンウイーク中に初めて徳山ダムに行ってきた。NHKのニュースで連休中にゲートから水を放流し、その波紋が美しいということを紹介していたためだ。

徳山ダムは岩石や土砂を積み上げて建設する型式のロックフィルダムで、堤高161メートル・総貯水容量6億6,000万立方メートルは日本最大規模であり多目的ダムとしては日本最大、全ての日本のダムにおいても最大級の規模を誇る。水害常襲地帯である揖斐川の治水および東海3県の水がめとして建設された。また、建設に伴い水没する徳山村の住民の反対が強かったことでも有名である。

岐阜県人の私は、以前にバイクで行ったがまだ工事中で大型ダンプなどがひっきりなしに走りまわっていたので、排気ガスのにおいと危なく感じたので近くまで行ったが断念して戻ってきたことがある。

徳山ダムを見た印象は、今まで見てきたコンクリートで固めたいかつい顔のダムとは異なり、よりまわりに自然に調和したやわらかい感じのダムであった。

徳山村を丸飲みにしたダム、そしてそこからながれる神秘的な波紋。人工物が造ったすばらしい造形美であったが、僕の心は癒されることはなかった。

 
 

 平成22年5月20日
 
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