酸素カプセル

院長 辻中 まさたけ

ネットのニュースで、ある有名な野球ドラフト1位の選手が何百万もする酸素カプセルを購入したことが記載されていたのが目にとまった。検索していくと、その他有名なスポーツ選手も既に使用していることや値段も様々、寝袋に近いソフトタイプと高級なハードタイプ、気圧のみを上げるタイプと酸素濃度も上げるタイプなどいろいろあることが分かった。

酸素カプセルの身体への作用機序は大まかにこう書いてある。
呼吸による酸素吸収量は、ヘモグロビンの量に依存するが(結合型酸素)、『気体の溶解度は圧力に比例する』というヘンリーの法則を応用した高圧酸素カプセルは、呼吸器系を介さず血漿が酸素を直接吸収する(溶解型酸素)。そのため、多くの酸素が身体のすみずみまで運ばれることが期待でき、世間でいう血のめぐりが良くなり、肩こり、骨折等の早期治癒や慢性疲労に効くという。つまり、赤血球を介さず炭酸が入ったジュースみたいに圧力で酸素を血漿という液体に溶かし、酸素をいつも必要としている身体の各器官へ送ろうというものである。
たしかに理屈は正しいと思う。理屈はやや異なるが大学病院で眼の真ん中のむくみに対して高圧酸素療法を行っていたし、現在も突発性難聴等に行われている。ただし3気圧という高圧で、酸素中毒や静電気による爆発などに十分注意していた。

今回関東からとりあえずデモで持ってきてもらったタイプは、価格は数十万の一番安い1.15気圧、酸素濃度を40%まであげるソフトタイプである。
結果、わざわざ持ってきてもらったことや価格を随分と安くしてもらったので、思わず福利厚生用に即買い。
効果は今のところ分からない。ただカプセルの中で良く眠れ、自分のいびきで眼が覚める(笑)。もし、効果が出ればまた報告することにする。

 

 平成22年3月22日
 
TOPページへ