NHKで106歳の大往生された永平寺の宮崎奕保(えきほ)さんの特集が放映されていた。
実は私などは気が早く、自分の往生際、つまり、山登りで黙々と歩き頂上に頑張って辿り着いて下界を眺めてみた瞬間、を心のどこかに観念している、ひょっとすると、こころ待ちにしている。それが、私の自慢の死生観であった。ところが悟りの境地に達している彼は「へーへーと生きることや」と言われていた。あるがままに物事をそのまま受け止めそして受け流す、くだらん観念など捨てて自然に生きて死んで行く。文章で書くと簡単で当たり前みたいに思えるが、とても凡人には難しい。
先日、グアムに行き海辺を毎日散歩した。以前にも紹介したが、太平洋戦争当時の旧日本軍のトーチカがいつものところでなにもいわずに、周りの景色の中に溶け込んでただずんでいた。およそ65年もの長い月日の間にいろいろなものを見てきたであろう!
わたしは変われるものならトーチカになりたい。
|