アキバ

院長 辻中 まさたけ
 

久しぶりに先輩と会うために東京へ行ってきた。田舎者の私にとって、東京はなにかとせせこましい感じがして苦手な街である。宿をとったのが秋葉原(アキバ)の近くのお茶の水であり、社会見学してみようと思い一人アキバに出撃した。

適当にウロウロしただけだったが、ひと、ヒト、人でごちゃごちゃで、とても活気があるように思えた。ところが、ある交差点で信号待ちをしているうちに自分のこころが「孤独」という不安感を覚えた。この街に入り込むと、たくさんいる人間の中で自分というちっぽけな存在意義が不明瞭になってしまう、クールファイブの歌のタイトルにある東京砂漠に迷い込んでしまった感じである。もちろんすばらしいところもいっぱいあると思うが、この街で自己というものをしっかりと持ちながら過ごすには、膨大なエネルギーが必要みたいである。

その交差点には数人のカメラマンが街の風景を収めていた。大都会東京ではマスメディアが街の写真を撮るのはよくあることなのだろうとその時は思っていたが、岐阜に帰ってきてテレビを見ていたら秋葉原無差別殺傷事件から1年が経つという特集が流れていた。その事件現場にいたのか!

 
   

JR秋葉原駅にて

養老山脈の見返り峠にて→

とにもかくにも、いまだに近郊の山をウロウロしている。わたしには都会のジャングルをウロウロするよりも性に合っているみたいである。

 

 
平成21年6月21日 
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