45歳の体力

院長 辻中 まさたけ
 

4月の暖かい土曜日の午後、何を思ったのか一年ぶりに自転車(GIANT製)で墨俣の桜を見に出かけた。すこぶる快調で、葉桜からの桜吹雪の中をランランと疾走した。さらに、勝手に頭の中に浮かんできた遠山の金さんをイメージしながら、一夜城周辺までもテクテクと散歩した。ただ、おバカさんで帰りの体力を考えていなかった。帰途のペダルの重いこと、重いこと。堤防に上がる所で自転車は失速しふらつき、すれ違いの白いライトバンに乗ったお兄さんに「危ないやないか」と怒られてしまった。

そんなことにも負けずに後日、三重県の藤原岳に挑戦した。標高は1000メートルと少し、ランニングシューズにハーフパンツという軽装での登山であった。 初夏を思わせる天気に恵まれる中を登りは表山道コースより山頂に約2時間でたどり着き、汗をいい感じでかきながら一休み、自分の体力もまだまだいけるなと感心しご満悦状態であった。

帰りは1時間と少しで降りられてはず、午後からの岐阜大学の法医解剖に立ち会えるだろうと勝手に思い込んでしまった。八合目まではスイスイと降り、さらにもう少し早く降りようと思って、より距離が短い裏山道コースを選択してしまった。まったくもって悪夢の始まりで、60代の方々には「こんにちは」とすがすがしく声をかけられながらバンバンと抜かれるし、何度も転ぶし、ヒラメ筋はストライキを起こすや足裏にマメはできるやと、散々であった。転落死、滑落死が脳裏をよぎるほどであった。やっとのことで、なんとか下界の駐車場に着いたときは3時間半の時を費やしていた。

次の日の筋肉痛にさいなまれる中、もう二度と山登りはご免だと心に決めた。

しかし、3日後にはインターネットを見ながらアマゾンで山登りの本を何冊か注文した。

懲りない45歳、ここに健在。

天高く

わが世の春は

ひばりかな

 
 

 平成21年4月22日

 

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