そして、彼はホッとしたようにマットに崩れ落ちた・・・。
プロボクシングの試合を実際に見る機会を得た。世界王者になることを周囲から期待されながらも、ノックアウトされた日本ランカーがいた。彼は、試合中の不利な出来事にもジッと辛抱し、そして、試合を続けた。自分の為だけなら、不利な出来事があったすぐ後に試合放棄をしたに違いない。それでも、試合を続行したのは・・・・?
ボクシングを始めた理由は自分の為だけのものだったのかもしれない。しかし、トレーニングをしていくうちに、いろいろな人々のサポートや自分への思いにおおいに触れたにちがいない。自分の思いだけではなく、他人様のおかげで今の自分があるのだということが解かっていったのだと思う。
自分にだけではなく今まで応援してくれた人々に、「もう、いいですか、倒れても?」と、言いながら、マットに崩れ落ちたように見えた。
いい勉強をした。すばらしい!
私は、未だにそのような気持ちが持てずに悩んでいる。
おもわず、涙がこみ上げてきた。
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