先日のゴールデンウィークに、気分転換をかねて自転車で三重県の多度大社まで多度祭を見に行ってきました。選ばれし若者が馬にまたがり勇壮に坂を登り切るという上げ馬神事には、古くから農作の時期や豊凶が占われてきたが、近年は景気の好不況等のいろいろな事が占われています。テレビのニュースでは何度か見たことがありますが、実際に馬に若者がまたがって急な坂に向かわんとする場所から眺める光景は迫力満点でした(本当は関係者以外危ないので立ち入り禁止です)。急な坂を登りきって拍手喝采を受ける若者と馬がいる一方で、途中で登りきれずに終わってしまう馬もいました。より急な坂が最後に待っているのですが、馬が恐怖感から脚を止めてしまうのが原因だとの事です。恐怖感を少なくさせるために、馬が走る直前まで眼を隠して水をかけたりお尻を竹でたたいたりしていましたが、昔はお酒などを馬に飲ませて興奮状態にさせて一気に坂を登らせていたそうです。馬の脚力よりもいかに恐怖心を持たせずに走らせるかが勝負みたいでした。
このような事例は普段の私たちの生活の中にもよく見られることです。先のことを怖がらなければそして結果を恐れなければ、できてしまうことのなんと多いことか!誰も先のことはわからないのに、あまりにも先を考えすぎて今を一生懸命に生きられない、「下手な考え 休むに似たり。」なのに、「無心」になれずに今を中途半端に生き、そしてその結果も・・・。
恐怖感を捨てて、「無心」に生きる、無我夢中に生きる、大事なことです。いい気分転換をさせていただきました。先人は、「虎穴に入ずんば虎児を得ず。」と言っています。ただし、「君子危うきに近寄らず。」とも言っていますが・・・。
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