あいまいさ

院長 辻中 まさたけ

いつ頃からだろうか?この日本にあいまいさがなくなったのは!

表現が難しいが、やわらかいスポンジのような緩衝材みたいなものが削ぎ落とされて物と物がガンガンとぶつかり合って、そしておたがいに傷つけあってしまう・・・。「まあまあ。」というアウンの呼吸みたいな独特な落としどころもなく、白黒はっきりとそして無駄は少なくという明瞭な回答、行動を求められる。一方で、それさえクリアーできれば何でもゴーみたいな、僕としては嫌な感じである。これが、改革なくして成長なしの本来の進むべき方向なのだろうか?

また、国民気質として、とにかくハリウッド映画の仕掛けみたいなおおがかりなエンターテイメントが好きみたいで、どちらかというと神みたいに万能でありたいという願望がつよい印象を受けました。ヨーロッパにおける伝統の重みに対してのコンプレックスはあるようで、その裏返しかもしれませんね。

誰かが述べていたが、日本の最後に残された世界に誇れる文化は「恥」であるという。今、まさにそれさえも失いつつある気がしてならない。なにかあるとすぐにそのことをコテンパンにたたくようなヒステリックな世間を、私は見たくない。

 
 
 
 
 
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