もやもや

院長 辻中 まさたけ

患者さんとのやりとりは医者にとって、とても悩ましく「もやもや」するものである。特に眼科は患者さんの目の奥をみたり、目の表面をみたりしなければならない診察業務が付随するし、各種機械による検査結果を読まないといけない、忙しいときはまさに目がまわる。患者さんの訴えも必要であるが、眼科特有な感覚としてみると診断がつくことも多くあり、診療を回すためについ患者さんの言葉を遮ってしまうこともある。耳の遠い方には大きな声を出さねばならず、怒ったように聞こえることもある。

本来、私はゆっくりと患者さんと話をしたいのであるが今の診療スタイルでは無理がきているみたいである。診察室で他者をいれずにじっくりといろいろな世間話も患者さんとしたいのであるが、限界を感じてそろそろ診療介助のスタッフを診察室に入れないといけないとも思っている。今の忙しい診療スタイルでは納得できない自分も患者さんも存在する。

診察の途中に心と身体のクールダウン、溜まった「もやもや」を何とかするためにあえて休憩をとるようにしている。院長室からみることができるささやかな紅葉、とてもいやされる。

令和3年11月21日

 
 
 

 
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