今は朝の6時。今日は3時半に目が覚めてしまい、それから考え事をしているうちに今に至ってしまった。
振り返れば当院を継承してから四半世紀以上過ぎてしまっている。わが医院を取り巻く、地域などの社会環境やそれに伴う経済環境などの変遷という荒波を乗り越えてなんとかかんとか今に至っているのは正直驚きである。今までに様々なことがあり何回も閉院を考えたが、本当に継続は力なりであり、来ていただいている多くの患者さんからエネルギーをいただいてやってこられたのだろうと感謝の気持ちで一杯である。
ある患者さんの話をしたいと思う。
その方は肺癌であったが、酸素の吸入をしながらも亡くなる数週間前まで当院にえらそうにしながら来院された。最後の時はしゃべることもままならず、うなずくのが精一杯の状況であった。眼の病気どころではないはずなのだが、今生の別れをしにいらしたのだと涙をこらえて診察をさせていただいた。亡くなられた後にお悔やみにいかしていただいたが、自分はその方にとって本当に良い医者だったのだろうかと反省をした。
診療で混雑するとイライラすることがある私であるが、それも後でとても悔いている。
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