知床、そして、福島へ

院長 辻中 まさたけ

連休を利用して北海道の女満別空港からレンタカーを借りて北見、網走、摩周湖、そして、知床半島をぐるりとしてきた。この地域は冬の積雪対策かとても標識が道路よりかなり上のほうに設置されていて、割と暖かい地方に住む私にとって、とても興味が沸いた。残雪が残る知床半島は、朝早かったために凍結の恐れで道路が途中で通行止めになっていた。しかし、車を止めて羅臼岳を望んでいると、都会にいると人間は自然をコントロールしているように思わず錯覚してしまうが、人間は自然のなかに生かされているのだとつくづく実感した。道端には、さすがにヒグマはでてこなかったが、キタキツネやエゾシカが我が物顔でうろついていた。

別の日に仙台空港から福島第一原発を目指した。近くの双葉町、浪江町の帰宅困難地域までのドライブであったが、国道から市街に通じるゲートで閉ざされた道路のところどころに警備員が散見できたが、まるで7年前から時間が止まっている感じのゴーストタウンであった。原発事故の恐怖を肌で感じるとともに人間の自然に対する傲慢さとそれに対する自然からの答えなのかな、と感じてしまった。ほんの少しだけでも今よりも自然を敬い、そして、節エネルギーをしなければいけないと思った。

平成30年5月13日

 
 
 

 
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