のら ねこたん

院長 辻中 まさたけ

数年前から当院にメスの野良猫が住み着いている。どこからやってきたのか不明であるが、とても人懐こく医院の前でくつろいでいたかと思うと患者さんにもすり寄っていく。おうちはダンボールで作ってあり、えさはカリカリの猫専用のものを貰っている。フンは何処でしているのかわからないが近くには見当たらない。首輪はつけてあるが、名前はつけておらず、通称「のら ねこたん」と適当に呼んでいる。野良猫だけあって似た残念なガラの他の猫も多く見かけ、時々「のら ねこたん」にあげたエサを食べにやってくる。我々はそんな猫たちを「一号」、「2号」と呼んでいる。「のら ねこたん」は人懐っこいが気が弱く、いつも「一号」、「2号」にエサを取られてしまい、再びエサのおねだりを私たちにしてくる。

そんな「のら ねこたん」、最近になってエサを取らなくなり声もかすれたので動物病院に連れて行ったところ、口内炎を発症していたとのことであった。ついでに猫エイズらしきものの検査もしてもらったが陰性であった。今は軽快して元気であるが、食欲が低下したときにあげていたレトルトのトロトロエサに慣れてカリカリのエサは見向きもしなくなった。

まったく贅沢者である。

平成29年6月25日

 
 
 

 
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