「爪と目」という今年の芥川賞受賞作を、タイトルとキャッチコピーが気になりネットで取り寄せて読んだ。
物語が進行する場所としての眼科診療所がでてきたり、コンタクトレンズを一つの象徴として描写していたりして、眼科診療所を営む私にとって非常に興味を持ったからである。
ところで、最新の芥川賞作品を読んで、自分の読解力が若いころに比べて明らかに衰えていることに愕然としてしまった。
以前ならば作品の描かれた情景がスーと頭の中に浮かんできたのに文字だけを追いかけている感じであるし、なによりもそれぞれの登場人物や状況のことが覚えられなくなり、
前のページに戻っては思いだしての反復である。
このままではどんどんと脳の情報処理能力、記憶力(覚えたことを思い出すこと)や記銘力(覚えること)は弱っていきそうである。
↑若き大学生時代に米国の学会場にて
私は分厚い眼科の本を、1日1時間ずつ勉強を兼ねて読むように最近はしている。今度は老眼との戦いがはじまったが、睡眠がよく取れるようになった。
|